2020年11月24日
老年泌尿器科学会
コロナウイルス、どんどん感染が拡大しておりますね。病院勤務している私は、長い間自粛生活しておりますが、
秋に行われた老年泌尿器科学会に参加する事ができたので、今日はその報告をしたいと思います。
私自身、老年泌尿器科学会はここ数年は毎年参加しております。
コンチネンス外来を担っている1人として、向上心を持って外来に取り組みたいと思った時にこの学会を紹介されました。
学会の名前からはお年寄りの泌尿器科という気がしますが、発表内容は老年期に関わる事から泌尿器科全般だったり排泄だったりとても幅広い内容になっており、参加していても想像をはるかにこえる内容で、毎年何らかの学びが得られます。発表者にもいろいろな職種がいて、他職種の仕事の内容や思いを知ることができるのでとても有意義な学会になっております。
今年の学会、本来は大阪で開催を予定していましたが、コロナの感染拡大を懸念し開催日時と場所を変更し、奈良県のコンベンションセンターで行われました。
このコンベンションセンターのこけら落としがこの学会ということで、とても綺麗で床でも寝れそうなくらい真新しく綺麗な建物でした。
会場内も広く、密を起こさない対策もばっちりでした。
コンチネンスをやっているせいか?トイレが気になる私、何かと理由つけて入りましたが、とっても可愛いおしゃれなトイレでルンルンしちゃいました。
中は至って普通の新しいトイレでしたが、個室入り口の色がカラフルでとっても好印象。明るいし、トイレなのに気分が爽やかになりました。
学会の発表は、コロナの影響もあり従来のスタイルの他、リモート登壇、リモート司会もあり、テレビに出てくる神の声のようなリモート参加もあり新鮮でした。新時代といった未来的な雰囲気を味わえました。ネット社会はコロナ時代に間に合った、十分対応できると実感しました。しかし昭和生まれの私は、どうしても切なさと寂しさを感じました。顔と顔を合わせて会話する時代を生きてきたので、声と画像だけでは物足りなく煮えたぎらないものもあり複雑です。
今回の学会のプログラムの一つに「中嶋涼子さん」という方の講演がありました。興味ある方はネットで検索すると沢山出てきますので検索してみて下さい。中嶋さんは車いす生活の障害者なのですが、とても明るく生きている素敵な方です。今回の講演を聞いて、人の中にある「あの人可哀想」とか「なんか申し訳ない」というマイナスな思いは、普通が当たり前という社会や文化が育でた幻覚なのかもしれません。心をバリアフリーにすることで障害を可哀想だと思わずに接する事ができるのでは?排泄トラブルや体に障害や疾病があるとタブー視されたり恥ずかしい思いなどから引きこもったり、社会から疎遠になってしまう方が結構います。私達は健康で何の不自由もなく、そういう方との関わりも少なく考える事もなく生活していますが、そういう方が社会から離れて生活しているという現実をもっと知るべきだと思いました。彼らが社会から離れて生活していると私たちも彼らに出会う機会が減ります。頭では分かっていてもいざ目の前に彼らが現れると目をそらしがちになったり差別や偏見の目で見てしまいがちです。でも、そういう方々が当たり前に社会の中で生活できるような社会になれば、私達もそういう方を当たり前に目にするようになり差別や偏見がなくなるのではと思いました。
中嶋涼子さんの明るい講演を聞いて、皆さんに思いを共有したいなと思いましたので、中嶋さんのyoutubeを貼り付けて起きます。老年泌尿器科学会に参加した時のレポートがありますので興味がある方は是非見てみて下さい。障害者の概念が変わるかもしれません。
中嶋涼子さんのyoutube「奈良にて日本老年泌尿器科学会から」
展示ブースに、当院でも使用しているミレックスペッサリーの会社さんが、膣内用のケア用品として販売している商品もあったのでお試ししてみました。腸内フローラ、口腔内フローラなどは聞いたことがあると思いますが、この商品は膣内フローラ。膣のpHを整えて常在菌叢も整え、しかもクランベリーのいい匂いがするケア商品。デリケートゾーンのにおいが気になる方にはおすすめする商品です。